①防災セットの必要性
②必要不可欠な、防災グッズリスト

防災のプロ、”防災士”と、被災者の経験を元に作成しています。
防災に関する記事は、行政のサイトや、個人のサイトなどで情報があふれています。
しかし、防災セットの中身には、絶対的な優先順位があります。
☑グッズの大きさ・重さ(非難に邪魔にならないか)
☑性別や年齢、身体的状況(持病や障害などの有無)
☑家族構成(家族の人数、ペットの有無)
☑住んでいる地域
このような条件が組み合わさるため、サイトによって、言っていることがバラバラになります。
今回は、”持ち出し用の防災セット”を用意するのに、絶対必要なアイテムの解説を行います。
【※重要】防災セットの必要性
話を進めていく前に、防災セットがなぜ必要になるのか、少し深掘りしたいと思います。
災害は年々、その脅威を増しています。
この記事を書いている私自身、3つの災害に被災しています。
1995年 阪神淡路大震災
2018年 大阪府北部大地震
2018年 台風21号による被害
災害は身近なものであって、「非日常」ではないのです。
災害に巻き込まれないようにするよりも、 被災したときに正しい行動ができるように備えることが重要です。
私の体験談ですが、阪神淡路大震災に被災した時、ライフラインがすべて断絶しました。

両親が自分の食事や飲み物を我慢して、私にすべて与えてくれていたのを鮮明に覚えています。
(その時、私はまだ小学生でした)
両親からは今でも「あの時にもっと備えておけば、あんなに苦労させることもなかったのにな」と話をすることがあります。
日本は超災害大国
日本は超が付くほどの災害大国だというのはご存じでしたでしょうか?
国土交通省によると、1995年~2004年における、マグニチュード6以上の地震の
約20%が日本で発生しているというデータもあるのです。
参考:国土交通省
そのほか、台風、活火山、津波、洪水、、、
毎年のように国内のどこかで災害が起こっています。
繰り返しになりますが、災害に巻き込まれないようにするよりも、被災したときに正しい行動ができるように備えることが重要です。
持ち出し用防災セット中身のリスト
絶対に必要な防災グッズをまとめました。
基本的に、丸1日過ごせる量を目安に設定しています。
もちろんそれ以上、持ち出せる場合は、量を増やしても構いません。
しかし、最低限必要なものを、持ち出せる重量でと考えたとき、1日過ごせる量を持ち出すのが良いと考えました。

政府の推奨では、3日分とありますが、避難のしやすさを考えた結果です。
この方法では、備蓄も並行して行う事を推奨します。
種類別で分けた中身がこちらです。↓
(種類名を押して、ページをジャンプできます)
リュック | |
非常食、保存水 | |
スマホ、充電器 | |
簡易トイレ、ウェットティッシュ、タオル、マスク | |
レインコート、アルミブランケット | |
ホイッスル、現金、顔写真付きの身分証明書のコピー |
リュック

・防水機能がある
・体格に合っている
・18~22リットルの容量がある
・反射板が背面と、背負うベルト部分についている。
防水機能がある
災害時、大雨や大雪だったりした場合、リュックの中身が濡れないためにも、防水機能のあるリュックにしましょう。
防水スプレーなどを後から使用することも可能です。
しかし、ムラなく塗る事も難しく、隙間から水が浸入してしまったら意味がないです。
出来る限りは、あらかじめ防水機能のあるものを選ぶ方が良いでしょう。
20~24リットルの容量がある
家族構成によっては、高齢者や子供がいたり、
その時ケガをしている方がいるかもしれません。
高齢者や子供の分もまとめて入れられるように、
少なくとも20リットル以上の容量があるリュックを選ぶとよいでしょう。
非常食
・アレルギーの有無
・栄養バランスが良いか
・軽くてコンパクトかどうか
これらに気を付けて選ぶようにしましょう。
アレルギーの有無
アレルギーがあるものを誤って食べてしまい、体調を崩したとしても、災害時は医療システムが、正常ではない可能性が大きいので危険です。
非常食には、アレルギー対応のものも多く販売されています。
炊き出しなどは大勢の食事を作るため、アレルギーに配慮して作られることは少なく、安心して食事するにはご自身で用意しておくしかないのが実情です。
栄養バランスが良いか
体調管理がいつも以上に難しくなると予想されますので、栄養バランスにも気を付けましょう。
軽くてコンパクトかどうか
アレルギー持ちの方がいらっしゃる場合は、確認してから購入しましょう。
種類も豊富にあるので、被災時のストレス緩和にも効果的です。
保存水
・いっぱい入れすぎない
・長期保存のできる水か確認する
いっぱい入れすぎない
良くやってしまいがちなのですが、”たくさん持ちすぎない”ことも大切です。
1日分であれば1500ml、500ml のペットボトル3本を用意しましょう。
確かに多くあることに越したことはないです。
しかし、これ以上重くなってしまっては、避難に支障が出てきます。
リュックの容量にも制限がありますので、入れすぎ注意です。
長期保存のできる水か確認する
スマホ

充電器
充電式バッテリー
充電式のメリットは
・急速充電が可能
・充電容量が多きいものもある
この2点です。
逆にデメリットとしては
・自然に放電していく
という点です。
乾電池式バッテリー
簡易トイレ

1人当たり、最低3つは用意した方が良いです。

ウェットティッシュ
タオル
タオルが役に立つ場面はたくさんあります。
- 体が濡れてしまった時
- 防寒用のマフラー代わりに
- けがを負ったときに当て布として
マスク
レインコート
- 隙間だらけ
- ボタンがすぐ壊れる
- ごわごわで着にくく、着心地が悪い
アルミブランケット
サイズが様々ありますが、大きすぎても使いにくいので、
ちょうどすっぽり被れるくらいのものを選びましょう。
ホイッスル

ホイッスル??笛が必要なの?
そう思う方も多いでしょう。
しかし、防災の知識がある人ほど最優先で準備しています。
なぜなら、ホイッスルで救われる命があるからです。
ガレキの下敷きになってしまった場合など、捜索する時間が長引くほどに生存率が下がっていきます。
救出が必要な方の生存率
- 24時間以内…75%
- 48時間以内…24%
- 72時間以内…15%
- それ以降…5%
ガレキなどの下敷きになってしまったとき、
いかに早く自分の居場所を知らせるかが、生死の分かれ目となるのです。
決して高いものではありませんので、必ず用意しておきましょう。
ポイントとしては、複数の周波数が出るタイプが、より気付いてもらいやすくなります。
現金
最近では、電子マネーも普及しつつありますが、
- 電波が通っている
- 店舗が電子マネー対応
- 店舗の電力が復旧している
身分証の写し
顔写真付きのもので用意しましょう。
東日本大地震の時には、顔写真付きの身分証があれば、口座から引き落としが可能な、特例の処置が多くの金融機関で実施されていました。

免許証などがない方は、マイナンバーカードや、パスポートの写しなどを用意しておきましょう。
では次に、必須ではないが、優先順位の高いものを紹介していきます。
手回し充電ラジオライト | |
歯磨きシート、ドライシャンプー | |
ヘルメット、軍手、スリッパ | |
替えの衣類・下着、ランタン、エアーマット、寝袋、給水タンク、 トイレットペーパー、救急セット、紙の食器・ラップ、乾電池 |
☑手回し充電ラジオライト
・本体に蓄電できるタイプか
☑歯磨きシート
☑ドライシャンプー
避難グッズ
☑ヘルメット
☑軍手
☑スリッパ
☑替えの衣類・下着
☑ランタン

ランタンの詳しい解説を、知人の焚火マニアが紹介してくれているので、1度確認してみてください
☑エアーマット・寝袋
☑給水タンク・バッグ
断水時、自宅避難でも重宝します。
特にマンションの高層階へは、水を送り出すポンプ等の影響で、断水が長期化する傾向にあります。
1回でたくさん水を運べるものが重宝します。
☑トイレットペーパー
☑救急セット
☑紙の食器・ラップ
☑乾電池
全く使えなくなる事は少ないですが、すぐに電池切れをおこしたり、液漏れなどが起きて危険です。
乾電池の使用推奨期限も確認するようにしておきましょう。
セット購入+足りないものを足す
本当に自分のチョイスで正しいのか、自分や家族やの命がかかわってくることなので、
慎重になりますし、不安になりますよね。

もし間違ったものを用意してしまったらどうしよう、、、
他にも、

これだけの準備を1からするには、費用が掛かりすぎる。
と感じている方であれば、市販の防災セットを購入して、足りないものを買い足す方法が安心です。
≪防災安全協会認定 高防水ターポリンリュック採用≫ 防災セットLA・PITAシリーズ
「防災セットだけじゃだめなの?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
残念なことに、防災士や被災者の視点から見ても市販で完璧なセットはありません。
もちろん優秀だなというセットもあるので紹介しますが、やはり不足品があります。

リストを参考にしながら、足りないものをカスタマイズしましょう。
※防災グッズの需要が急増した影響により、公式サイトからの納品待ちが出ています。
すぐに用意する必要性がある場合は、Amazonなどで購入すると早く届くので、そちらも活用してみてください。(2020/9/3追記)
被災したことがない方でも、新型コロナウイルス感染拡大の影響を見たり感じた時、
「自分のことは自分で守らなければ」と感じた方も多いのではないでしょうか?
まず、できる所からで構いませんので、防災への意識を高めて備えることが大切です。
まずできることから始めましょう!

常に持ち歩く防災ポーチ。
災害発生直後に使用する。


災害発生時から、3日~7日分、自宅に備蓄するもの。
自宅避難時に使用・災害が落ち着いた後に取りに行ける物資。

コメント