- 保存水と普通の水の違い
- 購入できる店舗
では、実際どれくらい大切なのか?
こんなデータがあります。
避難した被災者が困った物資の第2位が「水不足」です。
(1位は下着、衣類です)
また、避難せざる得なかった原因の中に、「水道などのライフラインが使えないから」
という意見も多数あります。
参考:避難に関する総合的対策の推進に関する実態調査結果報告書
また、大きな災害が起こった時は、水道などのライフラインがストップする可能性が大きくあります。
ーライフライン、復旧までの日数ー
ライフライン\震災名 | 阪神淡路大震災 | 東日本大震災 |
電気 | 2日 | 6日 |
水道 | 37日 | 24日 |
ガス | 61日 | 34日 |
上の図は、各ライフラインが9割以上復旧するまでにかかった日数です。
このクラスの地震が起こった場合、約1か月は蛇口をひねっても水が出ません。
ぱっと思い浮かべるだけでも、顔洗、入浴、飲み水、歯磨き、トイレ等・・・
ただでさえ災害で家屋や財産、大切な人にも影響を受けている状態です。
その上、これらの行動が全て制限されてしまうと、受けるストレスは大きくなる一方です。
また、大雨や台風などによる水害は、そのほとんどが夏に起きています。
夏は汗を多く書いてしまうので、脱水症などになってしまうと生命の危険を伴うことになります。
そのため、災害への備えを行う上で、保存水は必要不可欠なのです。
保存水じゃないといけない理由
スーパーやコンビニで売っているミネラルウォーターで、保存期限はおよそ2年程度です。
それに対して保存水は、5~10年の保存が可能です。
製造から、小売店まで運ばれ、さらに購入して備蓄し始めるまでにも時間が経過します。
なので、おおよそ1年半ごとに入れ替えが必要になってきます。
いざという時に「保存期限が過ぎていた!」とならないためにも、備えるのは、長期保存が可能な保存水が必要なのです。
備えるべき保存水の分量
成人1人が必要とする分量が、1日約3リットルです。
そして備蓄としては1週間分、持ち出す避難セットには1日分の用意が必要です。
例えば、両親と子供1人の3人家族の場合、
- 備蓄分:3人×3リットル×7日分=63リットル
- 持ち出し分:3人×3リットル=9リットル
これだけの量が必要になります。
- 災害発生から4日前後で行政の支援(給水車の手配)が始まる。
- 支援の到着が遅れる可能性がある。
- 家に置けるスペースの範囲内。
あと、これも重要なのですが、給水車で水をもらうには容器が必要です。
使い終わった保存水の容器でも代用はできますが、運びにくい上に、量が限られてしまいます。
保存水と、普通のミネラルウォーターとのちがい
中身は基本同じ
実は保存用の水も、そうでない水も、中の水はほぼ同じ水なんです。
ペットボトル容器が違う
ではなぜ長期保存できるのか。
秘密はペットボトルの構造にあります。
実はペットボトルには、目には見えない小さな穴があります。
じゃあ水が漏れるんじゃないの?と思うかもしれませんが、漏れはしません。
漏れはしませんが、少しづつ蒸発してしまいます。
長期保存が可能な、保存水のペットボトルは、分厚くできていて、小さな穴が少ないんです。
長期保存できるのは保存料や薬品が入ってる?
結論から言うと、防腐剤などの薬品は入っていません。
防災関係のセミナーでも、このような質問はよく受けます。
中身は加熱殺菌を普通の水よりも処理された水なので、普通の水以上に、子供や高齢者も安心して飲むことが出来ます。
どこで売っている?
実際に備えるとして、どこで購入できるのでしょうか?
一部ホームセンターなどで販売している
大きなホームセンターや、一部のスーパーマーケットなどでは取り扱いがあります。
しかし、売っていることを知らない人が多いので、しばらくの間売れ残ってしまっている可能性があります。
また、1度購入したら5~10年は買い直す必要が無いという点も原因の1つでしょう。
どうしても実物を見て購入したいという方は、実際の保存期限を確認してから購入するようにしましょう。
おすすめはネット購入
オススメなのは、ネット購入です。
ネット購入なら新しいものが手に入りますし、豊富な種類の中から選ぶことが出来ます。
これに対して、ホームセンターなどの実店舗では、多くても2~3種類ほどしか、取扱いが無い場合がほとんど。
数十リットルの重さの保存水を、店舗で購入して家まで運ぶのはかなり大変です。
何十キロもの水を運ぶのは、高齢者の方ではまず不可能でしょう。
オススメの保存水
オススメは、5年以上保存の可能な、軟水の保存水です。
日本原産のミネラルウォーターは、すべて軟水って知ってましたか?
これは、川の流れが欧米などに比べ急で、ミネラルが蓄積しにくいためです。
なので、普段から外国産の硬水を飲んでいる方でない限りは、軟水の方が無難です。
髪の毛を洗うときなども、硬水だとガシガシになりやすいです。
また、備える容器のサイズですが、
備蓄用は2リットルの容器のもの。
持ち出し用の保存水なら500mlの容器のものを選びましょう。
様々なメーカーから販売されているのですが、中には”ふるさと納税に使える保存水”もあったりします。
まとめ
保存水を備えることは、災害への備え「防災」の第一歩です。
日本は世界でもトップクラスに災害の多い国です。
災害が起こらないことを考えるよりも、災害が起きたときにどう対処するかが重要です。
ぜひ今の内から備えるようにしましょう!