
- 断層とは?
- 正断層と逆断層の違い
- 縦ずれ・横ずれ断層について
これらの情報を、難しい言葉を限りなく使わずに、分かりやすく解説します。
この知識があれば、地震発生時のニュースの内容を正しく理解することができます。
一般の方向けに、あえてざっくりと解説しますね。
断層とは?
地球は表面にとてつもなく大きい”岩の板”が何枚も重なっています。
断層とはこの”岩の板”が強い力で「パキッ」とわれたことによって、
ずれた構造になっている部分のことです。
断層はどうやってできる?
地球は何層かの階層構造になっているといわれています。
一番外側にあるのが「地殻」です。
その近くと、その下のマントルの上部を含めたものを「プレート」といいます。
地殻の部分は岩の板なので固まっていますが、
その下のマントルは流動的なので、プレートごと動いて、
衝突・すれ違い・圧縮・引っ張り合い・ズレ
こんなことを繰り返します。
そんな動きに表面の岩盤が耐えられなくなって、パキッと割れてしまう訳です。
また、マグマの活動なんかによっても断層ができる場合があります。
画像を見てもらえるとわかりやすいと思いますが、マグマが「マントル・プレート・地殻」をぶち抜いています。

「そりゃ割れるよね。」
という状況です。
なので、火山活動と地震には因果関係があるのですが、
その話はまたの機会にしておきます。
地震との関係
ここまでの説明でなんとなく理解が出来たかと思います。
そう、地震とは、断層の部分で岩盤が、勢いよくズレたりして生まれる振動のことなのです。

「地震ってなんで起こるの?」
こう聞かれて、こたえられる方少ないと思います。
もし聞かれたら堂々と答えてあげましょう!
また、地震について書いてある記事もあります。

震源地は基本的には見れない
地震が起きた場所(震源地)は基本的に地中で起きるので目で見ることが出来ません。
ニュースでも「〇〇沖の地中10km~」みたいな速報を見たことがある方も多いと思います。
しかし、かなり規模の大きな大地震の場合は、
震源が地表に近い場合は一部が出てくることもあるそうです。
活断層とは?
活断層とは、その字のまま、活動状態、または「最近までは活動してたよ」という断層のことです。
地質学的に言う最近は、数万年単位のことを言ったりもするので、この辺の感覚は通常とはだいぶ違いがありますね。
活断層にも活発なものと、そうでないものが存在します。
川にも流れの急な場所もあれば、緩やかな場所もある、そんなイメージで大丈夫です。
活断層の特徴
活断層には、いくつか特徴があります。
- 活動を繰り返すが、途中休憩する(休憩の間隔は結構長い)
- 断層によってスピードに差がある(結構差がある)
- 断層が長いほど地震の規模が大きくなる
- 進方向は変わらない(ずっと一定方向)
このような特徴というか、性格に差があるので、衝突します。
活断層の確認方法
活断層かそうでないかは、地形や地層を確認して、
繰り返しずれ動いた跡があるかどうかをチェックします。
途中、休憩しながら活動を繰り返すので、
古い時代の地層ほど何回も地震を経験してズレまくっています。
ある地層が、比較的新しくできた地形や、地層と比べてズレが大きい場合、
繰り返し活動していることが分かります。
繰り返しているという事は、また来る可能性が高いということです。
この仕組みを利用して、「〇〇年以内に大地震が起きる確率」などが計算されているのです。
そして日本には、陸地、海底に約2000の活断層があるとされています。
日本が災害大国といわれる理由の1つですね。
横ずれ・縦ずれ断層の違いは?
このあたりの解説がどうしても少し複雑になってしまうので、
小難しいのが苦手な方はすっ飛ばしてOKです(笑)

正断層と逆断層
やっとここで正断層と逆断層が出てきました。
日本では逆断層が多いです。
縦ズレの、引っ張る力の向きによって呼び名が変わります。
縦ずれ断層 | 説明 |
正断層 | 水平方向に引っ張られる力がかかり、上の岩盤側がズレ下がる |
逆断層 | 水平方向に圧縮される力がかかり、上の岩盤側がズレ上がる |
これに対して横向けにズレ動くのを右横ずれ断層・左横ずれ断層と呼びます。
断層の種類は判断が難しい
図ではわかりやすく表わされていますが、こんなにまっすぐには動きません。
ちょっとズレて斜めに動いたりするので「どっち??」ってなります。

まとめ
地震を起こす断層にはいくつか種類があることが分かりましたね。
急に心理学みたいな話になりますが、
人間は知らないもの=怖いもの
こう判断する傾向にあります。
なので、よくわからないお化けが怖かったり、知らない土地に行くことが不安になったりします。
なので、地震のニュースや速報を見たときに、
「言ってる意味が分かる!」となれば、不安は軽減されると思います。
ただ、知ったとしても、イコール安全となった訳ではありません。
残念な事ではありますが、地質学上大きな地震はいずれやってきます。
これからやってくるといわれている、南海トラフの大地震の場合、
30年以内にやってくる確率が70~80%と気象庁が発表しています。
この数字から分かると思いますが、
たった今、南海トラフ大地震が起きてもおかしくないのです。
その時に自分を含め、大切な人を守るための防災を適切に行いましょう。
防災として備えるものは大きく分けて3種類。
(別記事リンク)
防災ポーチ
常に持ち歩く防災ポーチ。
災害発生直後に使用する。
防災セット
災害発生後、避難開始から1日を過ごすためのセット。
備蓄品
災害発生時から、3日~7日分、自宅に備蓄するもの。
自宅避難時に使用・災害が落ち着いた後に取りに行ける物資。
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