- 子供がいる家族の被災体験
- 災害時の子供の守り方
- 子連れの避難方法
- 必要な備え
体験したことがない災害に対して、なかなか危機感って持てないですよね。
しかし、日本は災害の多い国として知られています。
災害情報災害を受けやすい日本の国土
我が国は,その位置,地形,地質,気象などの自然的条件から,台風,豪雨,豪雪,洪水,土砂災害,地震,津波,火山噴火などによる災害が発生しやすい国土となっている。世界全体に占める日本の災害発生割合は,マグニチュード6以上の地震回数20.8%,活火山数7.0%,死者数0.4%,災害被害額18.3%など,世界の0.25%の国土面積に比して,非常に高くなっている。
参照:内閣府 災害を受けやすい日本の国土
世界で起きているマグニチュード6以上の地震のうちの約20%、つまり5回に1回は日本で起きています。
災害リスクの高い日本で、大切な我が子を守るためにも、災害の怖さを正しく理解して、備える必要があります。
今回は「 祥伝社:全災害対応! 子連れ防災BOOK」を参考に、
- 子供がいる家族の被災体験
- 災害時の子供の守り方
- 子連れの避難方法
- 必要な備え
を解説していきます。
[toc]子供がいる家族の被災体験
まず、いくつかの被災体験を紹介していきます。
同じ部屋にいたのに、子供を抱え込むことすら出来なかった。
大きな揺れに転がされて泣き叫ぶ娘を見ながら、這いつくばるしかできない自分がいた。
大きな地震の時は、無力だと思った。
東日本大震災ママ24歳・娘2歳(被災当時)
バリバリバリ!!
というすごい音がしたと思った次の瞬間、家に爆弾が落ちたような衝撃が。
実際は、隣の家の屋根が丸ごと飛ばされて、うちの家の2回にぶつかっていた!
1階のリビングにいたから助かったが、2階にいたら無事では済まなかったかもしれない。
ママ29歳・息子4歳・娘1歳(被災当時)
出産のために実家に帰っていた時に土砂災害に被災。
2階に避難した直後に土石流が家を襲った。
なんとか救助されたが間一髪だった。
1階にいたら命はなかった。
ママ40歳・息子生後2か月(被災当時)
ここで紹介した被災体験は、ほんの一部です。
この体験談からも、とっさの判断が重要であることが分かりますね。
いざという時に、正しい知識が大きく結果を左右します。
災害時の子供の守り方
では次に、災害時に子供を守るための方法を見ていきましょう。
まず、理解してほしいのが、
子供を守るためには「大人が無事」であることが大事ということです。
先ほどの1つ目の、地震の体験談の場合。
防災センターなどの施設では、震度7の地震の体験ができます。
動画の揺れを確認してもらえましたでしょうか?
このクラスの地震が起きたとき、揺れが収まるまでは、ほとんど何もできないことが想像できるかと思います。
スマホなどの緊急コールアプリ(キャリアごとに登録方法が異なる)を設定しておくと、揺れが来る少し前にアラームが鳴ります。
この時間を利用して、調理中のコンロの火を消したり、子供を抱えることが可能になります。
また、数秒後の揺れに備えて、
- 照明や家具が落ちたり倒れたりする危険の少ない場所やテーブルの下に移動
- 子供を向かい合わせになった状態で、子供の頭を大人のお腹で覆うように抱きかかえて座り込み、子供を守ります。
この時に、大人も自分の身を守ることが大切です。
別室に子供がいる場合も、まずは自分の身の安全を確保することが先決です。
家の中で被災したときのために、ごっこ遊びで子供と一緒に身を守る練習をしましょう。
子供を連れての避難方法
子供を連れて避難所まで避難するのは想像以上に大変になります。
パニックにならないように、どうやって避難するか知っておく必要があります。
歩ける子供も抱っこで避難
大地震のあとなどは、ガラスの破片やガレキが散らばっています。
そのため、小さな子どもが歩いて避難するのは困難となります。
また、人波にもまれてしまい、はぐれてしまう危険も。
これは手をつないでいても同じです。
小さな子供は普段歩いたり走ったりできたとしても、抱っこして避難するようにしましょう。
その際、子供には靴も履かせるようにしましょう。
ベビーカーで避難しない
災害時に、ベビーカーでの避難は困難です。
地震の時はガレキが散乱し、豪雨では道が冠水します。
台風では風でモノが飛んできたり、屋内では階段が人でごったがえす可能性も。
いざという時のために、ベビーカーの中に抱っこひもを1つ入れておきましょう。
はぐれた時を想定しておく
デパートで地震に遭遇し、避難の混乱の中で、子供とはぐれしまい、パニックになった。
東日本大震災
(32歳男性・娘7歳)
外出時の災害では、子供とはぐれないようにすること。
これは、子供と一緒に避難するときの大前提ですが、万が一、子供が一人になってしまった場合にも、安全を確保できるような備えは必要です。
子供が普段持ち歩くバッグの中に、
- 名前・年齢・連絡先・アレルギーの有無を描いたパーソナルカード
- 健康保険証のコピー
- 母子手帳のコピー
これらを入れておく事をおすすめします。
また、GPSを利用した子供の見守りグッズも多く発売されています。
このような、子供の位置を確認できるアイテムを日頃から持たせていれば、もしもの際に早く見つけてあげることが出来ます。
必要な備え
災害に備える防災グッズの準備は大きく分けて3つあります。
防災ポーチ
常に持ち歩く防災ポーチ。
災害発生直後に使用する。
防災セット
災害発生後、避難開始から1日を過ごすためのセット。
備蓄品
災害発生時から、3日~7日分、自宅に備蓄するもの。
自宅避難時に使用・災害が落ち着いた後に取りに行ける物資。
また、子供がいる家庭の場合は、子供用に備えるものが異なります。
子供用の防災グッズの備え方の記事を確認してみて下さい。
まとめ
とっさの時にいかに冷静に行動できるかが、とても大切です。
子供を守るのはパパママです。
今の内から、出来ることを始めていきましょう。